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コンドウヒロコのもいもい日記!!
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猫を抱いて象と泳ぐ
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    美しいとはこういうことか。

    言葉の羅列で泣いたのは初めてだった。
    まるで芸術の最高峰のクラッシック音楽を初めて体で理解できて
    感動したときのような衝撃。

    繊細で、なのにイメージされるものは
    鮮明で。





    『猫を抱いて象と泳ぐ』小川洋子

    唇が閉じたまま生まれ、切開手術を受けた後も寡黙な少年に育った主人公。
    架空の友人といえば、体が大きくなりすぎて屋上動物園で生涯を終えた象の「インディラ」と、壁の隙間(すきま)にはまって出られなくなった女の子「ミイラ」。学校のプールで死んでいた若いバスの運転手に導かれ、バスを改造した家に住んでいた師匠に出会う。
    巨漢の師匠にチェスを習い、チェステーブルの下にもぐって熟考する特異なスタイルで天分を発揮、「盤上の詩人」と謳(うた)われた天才アリョーヒンの再来として「盤下の詩人」と呼ばれるまでになる。
    ところが師匠が太りすぎで命を落とすと、少年にとって大きくなることは恐怖となり、自らの意志で体の成長を止めてしまう。
    そうしてチェスのからくり人形の中に入った彼は、人知れず至高の棋譜を次々と残すが……。


    あたしはチェスのゲームはやった事がないし、
    ルールも知らない。
    でも、そこから繰り出される美しい旋律と感動は十分に理解できた。

    出てくる人々はなんて優しいんだろう。

    美しいとはこういう事か。


    なんとなくそう思った作品でした。


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